ロシア派兵のニュースが広がるなか,中國の携帯電話の撤去に乗り出した北朝鮮··.ローカーの面倒を見ていた地域の秘密警察も数人逮捕
イ・ジョンウ前北朝鮮労働党司法検察担当幹部
北朝鮮当局は、ロシア派兵のニュースが国内に流入するのを防ぐため、国境地域で中国の携帯電話の一斉取り締まりに乗り出したという。中朝国境地域に居住する知人たちが伝えたところによると、平壌から派遣された検閲員たちは性能がアップグレードされた最新電波探知機を使用して、国境地域で精密に電波探知を進めているが、中国の携帯電話使用者は早くは1~2分以内に位置を追跡されるという。
平壌と道(行政区域)から国境に派遣された国家保衛省の検閲員たちが、中国の携帯電話を所持して外部と連絡を取り合う行為に対し、地位の高さに問わず取り締まりに乗り出し、ブローカーたちの面倒を見ていた国境地域の保衛員(秘密警察)たちも摘発されているという。

主要な脱北および密輸ルートである両江道恵山市と近隣の普天郡保衛部でブローカーの面倒を見ていた保衛員数人が摘発され、調査を受けて軍服を脱ぐほどの処罰を受けたという。また、中国の携帯電話を所持し、密輸を手助けしていた国境警備隊と安全省(警察)の幹部らも数人摘発されたという。
今回の検閲の主な目的は、国境地域で密輸者や脱北者の家族から金を受け取り、中国の携帯電話の使用と外貨取引を黙認した地域保衛部、警察、国境警備隊など、地域の土着勢力を掃討することにあるという。
犯罪の温床である地域の権力型土着勢力を除去しなければ、中国で推進する外部との徹底した遮断が不可能だという判断からだ。北朝鮮司法部の幹部によると、国境地域の保衛員、安全員などの裁判官は、管轄区域に脱北者家族が多いほど裏金を手に入れやすいため、密かに奨励しているという。
過去、国境地域の北朝鮮裁判官らは管轄区域内の娘を持つ家を訪れ、「隣町の誰かは娘を中国に送り、金を受け取り続けているが、あなたは娘をここに置いて何をしているのか」と、密かに脱北を誘導するほどであった。このため、中央から国境に取り締まりを下す前に、地域の裁判官が先に自分が管理する密輸業者に「しばらく他の地域に避難し、静かになれば戻ってこい」と知らせるほどだった。
今回派遣された国家保衛省電波探知局の要員らは、特定周波数と信号を感知できる最新探知装備を活用し、国境地域で中国と通話することをリアルタイムで取り締まっている。民家周辺で信号を探知し、中国通信信号がつかまれば、該当周波数が感知される世帯を探し出す方式で取り締まりを行っている。
中朝国境地域では、中国の携帯電話を取り締まる電波探知局の要員たちが、1日に10時間以上、住民の居住地周辺を回りながら、中国の携帯電話の信号を探知しているという。信号探知時間が長くなり、取り締まり区域が広くなるにつれ、中国の携帯電話を使って取り締まりに摘発される可能性が高いという。
電波探知要員らは2人1組で活動し、午前5時から夜12時まで勤務するなど、活動時間が過去より3倍以上増えた。また、1つの探知チームが担当していた人民班が、過去には5~6個だったが、現在は探知チームが2つの人民班だけを管理しているため、さらに集中的な電波探知活動を行っている。
精密な取り締まりに中国の携帯電話の電源を入れるだけでも取り締まりにかかる事例が続出しているという。中国製携帯電話を使用していた住民とブローカーが逮捕され、彼らを調査する過程で面倒を見ていた保衛員、安全員、国境警備隊など背後の勢力に対する捜索作業を進めている。
北朝鮮当局がこのように中国の携帯電話の取り締まりに熱を上げているのは、中国の携帯電話利用者を通じてロシア派兵関連のニュースが内部に流入するのを防ぐためだ。北朝鮮はロシアに、ウクライナ戦争に約1万2000人の特殊部隊を派遣したにもかかわらず、住民には知らせずに秘密にしている。しかし、中国の携帯電話を通じてロシア派兵部隊のニュースが時々流れ、民心が動揺すると、外部のニュースを遮断するための携帯電話除去の作戦に乗り出したのだ。
もちろん内部情報が外部に流出することを防ごうとする意図もある。しかし、北朝鮮当局がいくら中国の携帯電話使用者を探し出すために各種手段と方法を総動員しても、完全に防ぐことはできない。その理由は取り締まりにもかかわらず、北朝鮮内の中国携帯電話の需要が依然として高いということだが、これはそれだけ外部情報に対する北朝鮮住民の渇望が大きいということを意味している。
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